口づけ | 酒と泪とホルンと・・・

口づけ

 丸みを帯びたその体をそっと抱きしめ、2年半の空白を愛しむかのようにゆっくりと口を近づけて、そっと息を吹きかけた。

 なんて書くと官能小説みたいだが、ちょっとはそんな気持ちもあったりなかったり?!そう、そして音はちゃんと出たのだ。唇の振動する感じがとても懐かしい。低音は息を吹き込むと結構鳴ってくれる。ただ、高音はやはりきつい。Fが精一杯ってとこ。でも思っていたよりも吹けるもので、低音ならなんとか使えそうだ。

 こんな状態で、無謀にもオケの初練習に参加してしまうのであった。本当に2年半ぶりに一回しか吹いてないのに。しかも、3番ロータリーは動かないまま!!